青学大の太田蒼生はGMOへ 東洋大の石田洸介はスバルへ 大学4年生ランナーの進路固まる_ウーデゴール
10月になり、大のへ東大学多くの企業で2025年春に入社する学生の就職内定式が行われた。太田田洸ウーデゴール各校の4年生ランナーの進路も決まりつつある。蒼生今年1月の箱根駅伝3区で日本人歴代最高の59分47秒で区間賞を獲得し、はGMOスバルへンナーのる青学大の優勝に貢献した太田蒼生(あおい)は卒業後の進路先をGMOインターネットグループ(GMO)に絞った。の石生ラ昨季の学生3大駅伝はすべて欠場したものの今季、介は進路力強く復活した東洋大の石田洸介はスバルを志望している。4年各チームの命運を握る最上級生は学生ラストシーズンを全力で駆け抜けた後、固ま次のステージに挑む。青学
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今年1月の第100回箱根駅伝で、大のへ東大学太田は日本中を驚かせる快走を見せた。太田田洸下り基調(標高差約45メートル)とはいえ21・4キロの3区をハーフマラソン(21・0975キロ)の日本記録(1時間)より速いタイム(59分47秒)で走破。蒼生ウーデゴール駒大の佐藤圭汰(3年)とのハイレベルな争いを制し、はGMOスバルへンナーのる青学大の2年ぶり7度目の優勝を引き寄せた。の石生ラ
箱根駅伝の後、2月の別府大分毎日、あるいは大阪で初マラソンに挑戦する予定だったが、故障のために回避。4年目こそ箱根駅伝後に初マラソン出場への意欲を強めている。「初マラソンで優勝したい。日本記録(2時間4分56秒、鈴木健吾)に近いタイム、あるいは日本記録を超えるタイムを目指したい」と太田は堂々と話している。
卒業後の進路としては、自身の責任で活動する「プロランナー」となることも模索していたが、青学大の原晋監督(57)らと相談を重ねた結果、原監督がEKIDENダイレクターを務めるGMOへ加入する方針を固めた。これまでも日本陸上界で画期的な取り組みを行ってきたGMOは太田の意思を尊重した活動プランなどを調整しているという。太田はマラソンに加えて駅伝に対する思い入れも強く、26年以降、ニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)でも「駅伝男」の雄姿が見られそうだ。
他の青学大勢としては、今年の箱根駅伝6区2位の野村昭夢と5000メートル13分44秒25、1万メートル28分23秒99の自己ベスト記録を持つ白石光星はそろって、渡辺康幸監督(51)率いる住友電工へ加入する予定だ。
中学、高校時代から世代トップランナーとして注目されてきた東洋大の石田は実業団選手としての進路先をスバルに絞った。
福岡・浅川中時代には1500メートル、3000メートル、5000メートルの3種目で中学日本記録をマーク。群馬・東農大二高では5000メートルで16年ぶりに日本高校記録を更新した。東洋大でも1年時に出雲駅伝5区、全日本大学駅伝4区で区間賞を獲得したが、昨季は心身ともに苦しみ、学生3大駅伝をすべて欠場した。トップを走り続けてきた石田にとって初めての挫折だったが、学生ラストシーズンに力強く復活を果たした。関東の大学の長距離ランナーにとって箱根駅伝と並ぶビッグイベントの関東学生対校選手権(5月)の1万メートルでは、高校3年以来、4年ぶりの自己ベスト記録となる28分8秒29で6位に入賞した。高い能力を秘める石田のもとには、複数の実業団チームがオファー。その中で、石田が不調の時でも高い評価を変えずに、フォローを続けてきたスバルに進む意思を固めた。
スバルにはパリ五輪3000メートル障害8位入賞の三浦龍司(22)、箱根駅伝5区で2年連続で区間賞を獲得した山本唯翔(23)、持ちタイム以上の強さを発揮し「口町(くちまち)ロケット」の愛称を持つ口町亮(30)、昨年の日本選手権5000メートル3位の清水歓太(28)、1万メートルで26分55秒09の自己ベスト記録を持つキプランガット・ベンソン(21)ら好選手が多い。最近、存在感を増しているスバルは学生ランナーに人気上昇中。近い将来、群馬・太田市に拠点を置くスバルが、地元で悲願のニューイヤー駅伝初優勝を果たすことが期待される。
これまでも多くの実業団選手を輩出している東洋大では、石田の他に、今年の箱根駅伝2区6位の梅崎蓮主将が大塚製薬、3区6位の小林亮太がトヨタ自動車、9区2位の吉田周が中電工、5000メートルで14分6秒05の自己ベスト記録を持つ増田涼太が東京東信用金庫に進む予定だ。
前回の箱根駅伝でチーム史上最高の3位となった城西大では、9区10位の平林樹が富士通、7区5位の林晃耀が小森コーポレーション、6区13位の久保出雄太が中国電力へ、それぞれ入社を希望している。今年の日本選手権1500メートルで自己ベスト記録の3分39秒96で6位入賞したスピードランナーの栗原直央は、青学大時代に箱根駅伝5区で活躍し「3代目・山の神」と呼ばれた神野大地(31)が選手兼任監督を務めるM&Aベストパートナーズ入りが予定されている。
昨季は出雲駅伝と全日本大学駅伝で3位、箱根駅伝で5位と安定した成績を残した国学院大にも好選手が多い。ハーフマラソンで日本人学生歴代4位(1時間0分43秒)の山本歩夢は名門の旭化成、ハーフマラソン1時間2分15秒の自己ベスト記録を持つ鶴元太は埼玉医科大グループを志望。2月の大阪マラソンで日本歴代7位(当時)で日本学生最高記録の2時間6分18秒で優勝した注目の平林清澄(きよと)は、来年の東京世界陸上、28年ロス五輪で日本代表を目指し、より良い環境を整えるために前田康弘監督(46)らと入念に話し合いを重ねている。
前回の箱根駅伝10位で9年ぶりにシード権(10位以内)を獲得した大東大では、7区6位の小田恭平がNTT西日本、9区9位の大谷章紘がYKK、4区18位の西代雄豪がNTNを志望している。
前回の箱根駅伝11位で惜しくもシード権を逃した東海大では、6区9位の梶谷優斗主将が住友電工、4区16位の野島健太がロジスティード、5000メートル13分54秒53の自己ベスト記録を持つ五十嵐喬信は九電工に進む予定だ。
箱根駅伝は1920年に「世界で通用する選手を育成する」という理念を掲げて創設された。それから1世紀が過ぎた。箱根路での戦いを終えた後も、理念を実現するために走り続ける。箱根の山よりはるかに高い山を目指す。(竹内 達朗)
〇…競技者としてさらなる高みを目指す選手がいる一方で、大学卒業を機に競技の第一線から退く決断をした選手もいる。
箱根駅伝5区で1年時に3位、3年時に2位(区間新記録)で青学大の2度の優勝に貢献した若林宏樹は実業団に進まず、大手の生命保険会社に就職する。5000メートル13分41秒32、1万メートル28分25秒71と学生トップレベルの自己ベスト記録を持つが、陸上界とは離れ、新たな世界で勝負する。競技人生ラストランは箱根駅伝5区となることが濃厚。青学大連覇のキーマンとなる若林の走りがさらに注目される。
青学大主将の田中悠登はアナウンサーを志望し、地元テレビ局の福井放送に就職予定。タスキをマイクに持ち替えた新たな活躍が期待される。
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